猫の日SS (遅刻・1年ぶり2回目) | fDtD    

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猫の日SS (遅刻・1年ぶり2回目)

グラブル団イベは最近2万位を捨てて3万位ボーダーで走っているのですが、のんびりできていい感じです。
去年11月、忙しさによってやむなく3万位ボーダーに落としたら、あのぬるま湯が心地よすぎて2万位ボーダー争いには戻れなくなってしまったヽ(´o`;
そして団イベが終わって復刻イベントになると途端にグラブルのやる気がなくなるのですが、その隙に団員さんたちが皆パンデモ深層を回しててどんどん置いていかれる…。
ちなみに今の復刻イベントは腐女子向け! ※ただし私とは逆が王道カップリング

今日はなんで珍しくこんな時間にブログを書いているかというと!
昨日の夜、猫の日SS(1日遅刻)を書いている間に寝落ちしたので!
起きてから慌てて仕上げて今完成したからです!2日遅刻!

1時間縛りで書こうとしてたんだけど、2日にまたがってしまったのでトータル時間はもう少し長くなった?
しかしどっちにせよクオリティは期待できない即興一発勝負なので、それでもいい方のみどうぞ(ฅ’ω’ฅ)​
あ、今ちょうど紙版ご予約受付中の浩司×薫君です。
(ご注文くださった方ありがとうございます(*’∀’人)♥*+)





 薫が浩司の携帯画面を見てしまったのは偶然のことだった。たまたまベッドに隣り合って座り、たまたまそこで浩司が携帯をつけて、たまたまそれを薫が見てしまっただけ。そしてそのディスプレイにたまたま映し出されたのが、猫耳をつけた女の子の写真だった。
「ちょ、コージ、それ何!」
「うわ……」
 彼の手から携帯を奪い取ってまじまじ観察する。猫耳をつけた彼女の頬には、猫のような三本のヒゲが描かれている。大きな目も白い肌も、どうせアプリによる加工に違いない。
 その身体はほとんど肌色で、唯一胸元と股だけはモコモコした素材のビキニによって隠されている。どう見てもこれはエロ画像だ。
「……コージも女の子に興味あったんだ」
「違う、これは酒井の彼女」
 酒井というのは同じサークルの男だ。名前は間違っていない。
「なんで酒井の彼女のエロい写真がコージの携帯にあるわけ?」
「あいつが勝手に彼女自慢で送ってきただけだって。コスプレイヤーらしい」
「なんでそれが今開きっぱなしになってるんだよ。どうせこれ開いてシコシコしてたんだろ?」
 勝手にデータを消して浩司に携帯を返す。
「さっきちょうどこれが送られてきて返信に困ってたら、薫が夕飯食おうって言い出したから放置してたんだよ」
「俺んところには送られてきてない」
「そりゃ、お前に彼女寝取られると思って警戒されてんだろ。あ、ホントだ。このグループ薫入ってないや」
 浩司と付き合うようになったものの、周りには一切カミングアウトしていない。事情を知らない人からすれば、薫は女をとっかえひっかえしているイメージのままだ。自業自得とは言え、ハブられた事実は薫のプライドをチクリと刺した。
「ま、別にいーけど!」
 ベッドのセンターにごろりと転がって不貞寝を決め込む。今日はもうセックスしてやんないからな、という意思表示だ。
 てっきりもっと言い訳をしてくるかと思ったが、浩司は何も言わずベッドから離れていった。それが余計胸をムカムカさせる。
 そもそも、浩司があの画像で本当にエロいことを考えなかったか怪しい。ちょっと股間にくるくらいはあったんじゃないか。でもあんな加工で盛った女の写真より、自分の方が絶対上だ。容姿にだけは自信がある。
 なんだよ、コージなんて俺とのエロ動画で抜いてればいいのに。俺だって……俺だって猫耳つけたらコージのアソコが元気になるオカズに……。
 羊を数える代わりにそんなことをぶちぶち頭の中で呟いていたら、いつの間にか眠りに落ちていた。

***

 起きたらなんだか随分視点が低い。ここは確かに浩司の部屋のベッドの上だが、この視点はベッド上から二十センチもないんじゃないだろうか。ふと下を見ると、茶トラ柄の二本の手……いや、前足。
「ニャ!?(なんだこれ!?)」
 言葉もうまく喋れず変な鳴き声が出た。
「ただいま」
 玄関のドアが開いて現れたのは浩司だ。華麗なジャンプでベッドを飛び降り、四本の足でトコトコと玄関まで出迎えに行く。
「ニャーニャ!(コージ!)」
 普段通り人間サイズの彼の顔を見るには、うんと見上げるしかなかった。靴を脱いで上がった彼によって、薫の身体はひょいと抱え上げられる。ふと見えた洗面所の鏡には、茶トラの猫を抱いた浩司の姿。
 俺、確かに猫耳つけたら……って思ったけど、ガチで猫になっちゃった?
「我儘猫のくせに、お出迎えなんて珍しいな」
 耳の少し下を撫でられると、勝手に喉がゴロゴロ鳴る。気持ちが良すぎてうっとりしていると、いつの間にかベッドの上に降ろされていた。
 待って、もっと――。
 離れていく浩司の手を反射的に前足で引き止めようとするが、それは肉球パンチにしかならない。
「はいはい、また後でな」
 浩司はポンポンと薫の頭を撫でてからキッチンへ行ってしまった。いくら待っても戻ってこない。
 仕方ないからしょんぼりとそこに丸くなる。猫になってしまったことへの疑問は完全にどこかへ消えていて、薫はそのまま寝てしまった。

 次に起きた時には、外はもう真っ暗だった。浩司はと言うと、どうやらデスクのパソコンに向かっているらしい。何か締め切りの近い課題でもあるのだろうか――と思ったら。
『あ……ぁ、こーじ、やらぁ……』
 変な喘ぎ声が聞こえてくる。よく見ると、浩司の右手は股間でシコシコと上下していた。
 起き上がってグイーッと背伸びをしてから、改めてパソコンの画面を見てみると、そこに映っていたのは自分と浩司の全裸合体シーン。風景的に、この前の夏に海岸沿いのマジックミラーハウスで撮った時のもののようだ。画面の中では薫が立ちバックでガンガン掘られている。
 浩司の表情は淡々と画面を見続けているが、右手に包まれた竿は大興奮で上向いていた。手の速度が早まって、そこからニチニチと湿った音が聞こえ始めても、浩司は中々達しない。
 俺の中でならすぐイけるのに――そんな想像をしたらお尻のあたりがムズムズしてきた。
 あれ、でもこの身体じゃコージとセックスできないじゃん。ていうかなんで俺猫になってるんだっけ?
 悶えるようにベッドに身体をスリスリ擦り付けながら転がっていたら、ゴロンとベッドから落ちた。

***

 その瞬間ハッと目が醒める。予想していた痛みはなく、薫の身体はベッドにきちんと仰向けになっていた。
 なんだ、夢か……。
 頭が段々覚醒してくると、怪しげな音声が聞こえてきた。
『ん……、こーじ、もっと……』
 ついさっき夢の中でも聞いたような喘ぎ声。そろりと目だけを動かすと、浩司がパソコンに向かっている。
 目を閉じて寝たフリのまま、寝返りを装ってゴロリと身体をそちらへ横向ける。少ししてから薄目を開けて見ると、浩司の右手はやっぱり股間に伸びていた。ディスプレイに映し出されている内容も夢とほぼ同じ。
 どうしてこういうとこだけ夢じゃなくて現実なんだよ!
 目の前で恋人が自分をオカズにオナニー中。そんな時どうするべきか、薫のこれまでの恋愛経験には書かれていない。
 浩司の手元から聞こえる水気混じりの音で、薫の下腹部まで熱くなってくる。治まれ治まれと念じても、逆にどんどん取り返しのつかない状態になっていってしまった。
 目を閉じて困り果てていると、カチッというマウスのクリック音と共に喘ぎ声が止まり、次に浩司の声が聞こえてきた。
「薫……起きてるだろ」
 思わずばちっと目を開けてしまってから、しまったと後悔する。寝たフリを続けてれば良かったのに、俺のバカ。自分で自分を罵倒している隙に、浩司は薫の被っていた掛布団をひょいと取り去ってしまう。
「なんかモジモジしてると思ったら」
 内股を擦り合わせて身体を丸め、なんとかアソコを隠そうとするが、浩司には全部お見通しらしい。
「さっきどんな夢見てたんだ?」
「え!?」
「なんかにゃうにゃう言ってたけど」
「……猫になってた」
 今から考えてもよく分からない夢だ。
「ああ、猫になって発情期迎えてたのか」
「違う! 夢の中でもコージがシコシコしてたの見てただけ!」
 スウェットの上から浩司のまだ硬いそこを握る。こんな状態で他人のことをどうこう言える立場じゃないと思う。
「俺がシコってるの見てこんな風になるなら、やっぱり発情期なんじゃないの?」
「違う違う違〜う!」
 シャーっと威嚇するように言うも、浩司はベッドに上がってこちらににじり寄ってくる。
「ニャウリンガルで翻訳すると、今のは『早く挿れて』ってことだよな」
「どう聞いても日本語しゃべってるだろ!」
「そっか、じゃあカオルィンガル」
 無駄にいい発音がムカつくが、抗議するより先に浩司が恐ろしいことを言い放った。
「そういえば、酒田? になんて返信するか思い付いたんだ。『今度その耳と衣装貸して』って言っといたから」
 何のために? その答えは明白だ。
「薫の方がきっと似合うだろうな。あ、実は薫も自分でそう思ってたんじゃない?」
 彼の装備するカオルィンガルは恐ろしい精度で翻訳ができるらしい。自分の中の嫉妬を全部見透かされたみたいで耳まで赤くなる。
「とりあえず今夜は耳がないけど、薫の発情したここにハメといてあげるね。猫耳が来たら、俺のオカズ用に写真撮るから」
 薫をコロンと仰向けに転がしてから、浩司はにっこり笑った。

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夢落ち(3ヶ月ぶり2回目)!
リクエストBOXからよくいただく中に「獣人」というテーマがあるのですが(最近流行りなんですかね?)、多分それは攻めが人と同じくらいの大きさのケモになるのを望まれているのであって、受けがリアル猫サイズのケモになるのは全く望まれていないはず。
『猫と花』のショタ猫耳ならまだしも、イケメン設定な薫君にケモ耳ってどうなんだろ?
って一瞬思いましたが、グラブルのエルーン男子を思い浮かべると余裕でアリだなって!
おいらはユーステス×グラン推し!
でもユースは猫っていうよりわんこだった(∩ˇωˇ∩)